平成18年度第4回まちづくり部会 結果報告

日 時:平成18年11月15日(水)19:00〜21:00
場 所:原公民館1階大研修室
出席者:原地区20名、その他地区7名  合計27名

(はじめに)
 今回は、石田邦夫さまをお招きして「花づくりを通して美しい景観をつくる」というテーマで、花づくりの効果、進め方、課題など事例を交えながら分かりやすくお話していただきました。石田さまは、広島市佐伯区のコイン通りを魅力ある通りにしようと花壇の管理やあんず祭りなど幅広くまちづくり活動している「コイン通り街づくり委員会」のメンバーであると同時に、佐伯区を中心に公民館で花づくりの講師などを行っておられます。

 お話の中で、特に印象に残った言葉は、「花づくりにとどまらず、人づくりや地域づくりに関わると本当の楽しみが味わえる」、「植えた花を盗まれても、また植えれば良いと前向きに」、「相手への配慮ができるよう、リーダーを替えよう」などなど、楽しみながらコミュニケーションができる作法を学びました。また、人間の生き方を学んだような気もしました。これから原地区において花づくりやまちづくりを進めていく上で大いに参考になる内容でした。


石田さまのお話を、皆さん熱心に聞いていました。

楽々園の沿道やあいさつ人公園などを改善した写真を見ながら、お話を聞きました。

 コイン通りは、広島市の街づくりデザイン賞、国土交通大臣賞、全国花づくりで広島県の最優秀賞、マツダの花づくり奨励賞を受賞しており、これを励みにして活動している。
 コイン通りには、126箇所の花壇、78本の杏(あんず)の木、45本のハナミズキがあり、ボランティアで管理している。
 継続は大変なことだ。人から束縛もされないし、束縛もしない。緩やかなつながりだから継続できる。景観を良くすることは根気がいる。
花を植えるだけでは楽しくない。地域との関わり合い、人との関わりが合って、楽しめる。

(花壇のデザイン)
 花を植えるにあたっては、デザインを考える。好きなものを植える。配色を考える。季節を考える。平和記念公園などは、「黄色と緑」、「赤と白」など2色で統一されている。バラバラに植えると花壇が貧弱になる。花の種類を5種類と多く植えても同じ色にすると、豪華になる。手前には「ブルーや白」の薄い色、「赤や黄色」など鮮やかな色は後ろに植える。

(前向きに取り組む)
 花を植えたら、「取られる」とか、「犬がしっこをする」とか問題が出るが、気にしない。取られたらまた植えればいい。また、「花を植える場所がない」、「水やりが大変」、「お金がない」、そんなことを考えるとできなくなる。プランターから育てるなど、できる事からはじめよう。次に小学校の入り口や、体育館の横、公民館の空き地に植えるなど、考えればどうにでもなる。このように前向きに取り組むことが大切だ。

(全員が楽しむためには)
 花づくりは、自分が楽しくない時はしない。楽しい時だけする。例えば10人で作業を行った時、1人を責めない。責められると楽しくなくなり、もう参加しなくなる。リーダーは、周りに注意を払うので「こういう時はこうしよう」と大切なことが分かってくる。したがって全員がリーダーになれば、みんながどうしていいか分かってくる。是非、リーダーは半年か1年で交代しよう。

(作業は八分で)
 作業内容は八分に止めよう。全てやりきるのではなく、少し残しておく。残りは次のスタートとする。こうするとリーダーがいなくても作業はできる。余った時間はコミュニケーションの時間にすれば良い。
作業時間も八分にしよう。原則的な時間を決めておこう。例えば、第2土曜日の10時からと決めておく。遅れて11時に来ても良いし、11時に帰っても良い。自由にするのが良い。「もう帰るの」ではなく「30分も来てくれてありがとう」という気持ちが大切である。

(公園再生事業)
昔の公園は周りから見られないように木々で囲ったものが多く、犯罪になりやすかったが、今では死角をつくらないで、見通しの良い公園になっている。そこで、我々ボランティアが、近くの公園をこの写真のように見通しの良い公園に変えた(整備前が上、整備後が下の写真)。


(質疑応答)

花クラブのメンバーは?

 コイン通り街づくり委員会の中の花クラブは、街づくり委員会の会員以外の人もいる。遠く薬師が丘や倉重から来られる方もある。一つの花を植えるのに準備も含め3〜4回集まる。1回に10〜19人ぐらい集まる。

杏(あんず)の木のイベントは?

 コイン通りの杏の木は、接木の木を利用したもので、高さは3m。1本7〜8万円する。広島市と管理協定を締結している。
 花は、梅と桜の間の3月ごろ咲き、6月実がなる。その実を取って焼酎につけ杏酒をつくる。9月に1年前につけた杏酒をつかった「あんず祭り」を実施。このような活動をすることでゴミのポイ捨てが減った。

道路に植えるのに許可がいるのか

 市と協定を結んでいるので許可は要らない。

花を植えたが3日間の旅行で枯れてしまった。冬の越し方。ローテーションの仕方。増やし方。水やりなど花の育て方を教えてほしい

 寒さに強い品種もある。冬は10月〜4月と7ヶ月持つものもある。夏はベゴニア等5月〜8月。秋は9月〜10月と季節ごとに花を決めポイントに葉牡丹等を入れて変化をもたせる。
 花は、咲いているものではなく苗の小さいもので、お店の外に野ざらしになっている強いものが良い。
 水やりを減らすためには、水分を蓄える腐葉土を入れると良い。
 枯れた場合は、原因を調べる。3回やってだめならあきらめること。

花の選び方で注意する点はありますか?

 どうしても植えたい花があると、こだわっている人に、あきらめさせるのではなく、その人のコーナーをつくってあげて、みんなで楽しく植える。

リーダーづくりの方法はどうしたら?

 何が得意かを話し合うことから始める。得意分野がある人にリーダーになってもらう。
 地域の中で自分の知識を生かせる人を見つける。例えば、建築や大工さんなど。
 プロの人を入れないようにしよう。リーダーが不在になる。入れる場合は、プロのノウハウだけをもらう。

リーダーやコミュニケーションが上手くいかない。また、仕事をもっている人の協力が得られにくいなど、活動が続けられない時は?

 今まで話したように

  • 物事をマイナス志向でなく、プラス志向で考える
  • 相手に期待しない。腹を立てない(感謝の気持ちを持つ)
  • 根気よくやる
  • リーダーを持ち回りにする

花を植えるのは楽しいが、取り除くのは大変ではないでしょうか?

次のスタートと前向きに考える。
気がついた人が行う。リーダーはよく気がつくが、みんなが気がつくためにリーダーを持ち回りにする。

原は、道路が狭く植えるところがないんですが。

 場所をとらないプランターにするとか工夫する。
遊休地の所有者と根気よく交渉する。最初は一箇所から始め徐々に増やしていく。

費用はどうしますか?

 コイン通り街づくり委員会では、

  • 夏祭りなどで物を売る
  • 講師謝礼金を寄付
  • コイン通りの花屋をメンバーに入れる
  • 助成事業
    その他、公民館と共催事業とすることで、チラシの作成やPRを公民館にお願いする。

原の花づくりを具体的に進めようと以下のような提案があった。

  • 橋本集会所の周辺でやってみる
  • 公民館の企画運営委員と一緒にやる
  • 公民館との共催 等々

おわりに)

 石田さまから、楽しみながら花づくりを行うヒントを多く与えていただきました。19年から始まる具体的な活動が楽しみです。

 次回は12月20日(水)に原公民館において、午後7時から行います。

 次回の内容は、町内会長が持ち回りのため、上手く機能していなかった町内会活動を、事務局のアイデアで成功させた事例(機能する町内会活動)を学びます。