(はじめに)
今回は、中倉勇さまをお招きして「町内会を再生させる「東観音台団地」の活動」というテーマで、行き詰った町内会の運営を立て直すために新たに連合会を設置し、祭りの復活などの事例を交えて分かりやすくお話していただきました。中倉さまは、広島市佐伯区の東観音台団地にお住まいで、新たに設置した連合会の事務局長をされておられます。
お話の中でのキーワードは、「危機感を持つ」→「課題解決に興味を持つ人間を集める」→「危機感を前向きなエネルギーに変える」→「飲みながら楽しくアイデアを出し合う」→「計画が決まると全住民に徹底したPR活動を行う」→「楽しく実行する」これを繰り返すことにより、内容も人もお金も充実していくようです。また、計画の合意を図るためには、人の意見を批判しないなど、原のまちづくり部会でいつも言っている話し合いのルールや、何を議論しているのか分かるように意見を模造紙に書き込んでいくことも大切なことが分かりました。
これから原地区においてまちづくりを進めていく上での体制やPR方法など大いに参考になる内容でした。
中倉さまの詳しいお話は、次の通りです。
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 ご講演いただいた中倉さん

東観音台の町内会(2・3・4丁目)と連合会及び連合町内会との関係 |
東観音台団地は、今年で19年目を迎える比較的若い団地である。高齢化率は低いが10年後は色々な問題が出てくる可能性が大きい。月見台団地は、できてから40年近くなり、高齢化が進みバスも入らなくなった。このような問題は各地で起こっている。このようにならないよう、事前に予知し対策を講じようと「団地再生」に取り組んだのがきっかけである。
これからは、頑張っている地域とそうでない地域との地域間格差が大きく出てくる。地域の課題は自らが考え、解決するという自立して頑張っている地域は、住みやすく良好なコミュニティが形成できる。原地区も住みやすいまちになるよう頑張ってもらいたい。
(団地の特徴)
- 1,150世帯のうち1,050世帯が町内会に入っている。2世帯の住まいもあることから、100%近い加入率である。
- 斜面を造成してできた団地なので、道路は勾配がある。
- 団地内の高等学校は敷地が広いため団地内のコミュニティが分断。
- スーパーが1軒、お酒米屋が1店ある。スーパーは会話がないが、酒米屋の個人商店は会話があり団地内の情報が集まる。
- 町内会長は1年の交代制になって3年ぐらいは上手くいったが、地域の情報を持ってない人が会長となり、町内の連携や活動が上手くいかなくなった。秋祭りも3年前になくなった。
- 子ども会も4年前になくなった。小学校6年生の親が役員になるため子どもが4〜5年生になると、子どもは続けたいのに親が子ども会を辞めてしまう。
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(危機感をエネルギーに)
- 祭りもなくなり、何か面白いことをやろうと「お祭り研究会」をつくり、町内会の予算を回してもらって、平成16年度に屋台やみこしを出してお祭りをやった。
- このお祭りが成功したら、カウントダウンをやろうということになった。PRとして、チラシを2回発行した。町内によっては早く回るところ遅いところがあり、早く回ったところはPR効果がないので2回とした。その他、A3のポスターをつくりゴミステーションなどに貼った。また、コイン通りが持っている宣伝カーを借りて宣伝もした。2年目からは、車に積める拡声器セット買った。この宣伝カーのPR効果は高い。
- 犬の糞の不始末で犬の散歩を嫌う人がいる。そこで、犬にバンダナをつけて防犯パトロールを兼ねた見回り散歩として集合を掛け「糞の始末をしよう」とマナー向上を訴えた。
- 子ども会がなくなり子どもの楽しみや親同士の会話も減った。そこで、町内会の中に子ども部をつくってみかん狩りをやった。昨年は45人であったが、今年は170人も参加した。
- 団地内には不動産の看板やのぼりがあって景観上見苦しい。そこで、広島市の講習を受けて違反広告物として全て撤去しようとしたが、不動産会社と協議した結果、物件が売れるまでは土、日、祝は看板設置を認めた。不動産会社の社員は月曜日には看板等を撤去しており、隣の団地と比べると随分きれいになった。
(新しい連合会の組織体制)
- 新しい組織は、町内会長が集まった連合町内会ではなく、興味がある人を中心に各町内会長を含めた組織とした。名称は「東観音台連合会」である。
- この連合会は、町内会とはフラットな関係で、町内会や住民の駆け込み寺のような存在。
- 最初は役員経験者に声を掛け10人程度集まった。好きな者が集まり、3年目の今は40人程度いる。
- この連合会は、手をあげた人で委員会をつくり町内会が苦手とする活動を行っている。現在、次のような委員会がある。
「イベント委員会」:秋祭りやカウントダウン等
「安全委員会」:町内の防犯パトロールや犬の散歩を兼ねた見回りパトロール等を行う防犯部会と避難訓練等を行う防災部会
「青少年育成委員会」:町内会の子ども部と連携したみかん狩りツアー等
「環境委員会」:違反広告物の撤去、建築緑化協定の遵守、空地の除草警告活動等
「広報委員会」:ホームページや広報紙の発行等
(上手く行く運営の秘訣)
- 会議は、スクール形式は執行部と住民とが対峙する形なので採用しない。円卓か今日のこの会場のような座り方をする。
- 会議は、テーマと何処までまとめるかを明らかにして進めていく。
- 会議は、できるかできないかではなく多くのアイデアを出し、しかも、会長の意見も若い人の意見も同じ様に模造紙に書いていく。
- 会議の結果報告は1週間以内につくり、メンバーに周知する。
- メンバーに酒屋の人がいる。500円出しで1人ビール3本飲みながら会議をやったら盛り上がった。タバコを吸う人は換気扇の下の席、その他は円卓で特に席を決めない。
- 情報収集、連絡、調整など事務局機能の充実。(事務局が各活動をつなぐ要的な存在)
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(質疑応答)
質 疑 |
回 答 |
連合会の運営費は? |
町内会費の3割(約120万円/年)
3,600円×1,050世帯=3,780,000円/年の30%
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避難訓練は行っているのか? |
以前、避難訓練を行った。既存の自主防災会はあるが、避難の判断基準もなく責任者も分からない状態なので、連合会の中の安全委員会の中に防災部会を設け、避難場所を確認するために、ぜんざいをつくり、救急や消火訓練を行った。250人参加 |
何処に避難するのが良いか、各地域で確認しあうことが必要。東観音台はどうか? |
避難場所としては高等学校がある。小さい地域の避難場所として集会所がある。しかし、高校の沿道は以前、土石流にあい危険。避難ルート等検討する必要がある。 |
(グループワーク)
来年(平成19年)から次の3つのグループに分かれて、具体的な活動を行っていきます。
- 災害に強い安全なまちづくり(仮称:防災倶楽部)
- 建物等のルールづくり(仮称:景観ルール倶楽部)
- 花づくり(仮称:花づくり倶楽部)
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この倶楽部には、一人が複数入っても良いし出入りも自由とします。
そこで、今回はこの3つのグループに分かれて今後の活動について話し合い、その後、グループごとに発表しました。詳しい内容は次のとおりです。
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